自分のやりたいことって何か？
これから、起業をしたい方々とお話しをする機会が時々あります。その時に受ける質問のなかで多いのが、「自分のやりたいことってどうやって見つけるのですか？」です。
私は、起業こそしてはいますが、人様にアドバイスできることなど、まったくございません。ないのですが、この質問に対しては、自分の経験上お答えすることにしています。
私の答えは、「自分のやりたいことは、今までやってきたことの中にしか入っていないと思います。」です。
自分のことを、振り返ることが大切です。ただ、振り返りといってもやり方はさまざまです。ちょっと一日考えてみた、くらいでは見つからないかもしれません。それで見つかるのなら、悩むことないですし。
振り返りのひとつの方法ですが、おすすめしたいのは、自分の歴史を辿ってみる。自分史を書くのです。
記憶のある小さいころ、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、就職してから、30代、40代、など時間でいくつかに区切って、思い出せるところから書き出してみる。
何があったのか。心に残っていることを書いていくと、いろいろ付随して思い出してきます。楽しい思いも、悔しい思いも、苦い気持ちも出てくるので、なかなか進まないこともあるでしょう。
それでも書き出すのです。現在までを10000文字くらいを目安にして日を改めながら何度も見直して、つけ足していくのです。私は、自分史を書き出した初日には、小学、中学の記憶が出てこなくて、まったく書き入れることが出来ませんでした。そういう時は空欄にしておいて、何日かかけて分けて書いていくと、記憶が少しずつ戻り、断片的にですが、いろいろな出来事を思い出してくるようになりました。これを二週間ほど繰り返して書き足していくと、文字数は1万字をとうに超えていました。
書き終えたものに目を通すと、気になっていることや楽しいと思っていることに共通点があることに気が付きます。私の場合ですが、小さいころから、塗り絵が好き。中学のころは風景を見ながら、心地よく思う色合わせを探していたり、服のスタイリングが好きだったり、アパレル企業に入社したり、という出来事がありました。浮き出てきたのは「色」にずいぶん惹かれているということです。
書いたものの中に、好きなこと、興味のあることが浮き出てくるのです。
そこまで振り返ってみてください。
